季節の和菓子れんこん餅 巻どら らんとう 葉山 日影茶屋

菓子舗 日影茶屋
葉山・鎌倉の初夏を彩る「れんこん餅」

葉山の老舗料亭「日影茶屋」の敷地内に、ひっそりと佇む「菓子舗 日影茶屋」。近年オープンしたばかりの和菓子処は、「日影茶屋」が旅館だった頃から受け継がれた、シンプルでヘルシーな和菓子を提供するお店です。なかでも4月中旬~8月末までの夏季限定商品「れんこん餅」は、常連客が待ちわびる季節商品となっています。

料亭の食後のデザートとして誕生

「日影茶屋」の庭先で、夏と冬に行われてきた餅つき。50年ほど前から行われてきたこの行事は、特に夏の餅つきの珍しさから葉山の夏の風物詩となっています。この餅つきから生まれた餅菓子を始め、徐々に和菓子のラインナップを増やす過程で生まれたのが「れんこん餅」です。

れんこんから採れるでん紛を和三盆と黒糖で練り合わせた餅菓子は、つるりとした食感が魅力。「日影茶屋」の食後のデザートとして出され人気となり、やがて定番の商品に。笹で巻いて両端を丁寧にい草で結び上げられた、涼しげな見た目は、まさに夏定番の水菓子です。

鎌倉土産やギフトに人気

  • 鎌倉土産やギフトに人気
古都・鎌倉の地にある「日影茶屋」の支店でも、「れんこん餅」は大人気。毎年6月になると、あじさい見物に訪れた観光客が、鎌倉土産に購入していくのだそう。自宅へのお土産に購入した人が、次回は大切な方へのギフトに選んだり、愛好家が増えています。

とはいえ、日持ちの短さから、通販で販売するのは難しいと思われてきましたが、お客さまのご要望に応えオンラインで販売をスタート。1日1300~1400個ほどしか作れない職人手づくりのお菓子は、完売が続くほど人気のお菓子となっています。

毎年、決まって食べたくなる

  • 毎年、決まって食べたくなる
「れんこん餅」の最大の特徴は、その口当たりと喉ごしの良さ。「えぐみ」が少ない沖縄の波照間産の黒糖徳島の阿波産の和三盆など、素材厳選で作られた水菓子は、「毎年むしょうに食べたくなる」とファンを増やしています。

専門の和菓子職人がいなかった「日影茶屋」では、「和菓子を極めたい」と和食の料理人が、京都の和菓子職人を訪ね、その技を磨いてきたのだそう。和食×和菓子の出会いは、“ 餅をひとつひとつ丁寧に笹の葉で包む " という、これまでの菓子作りにはなかった発想を生み出しました。

老舗の味を気軽にお取り寄せ

  • 老舗の味を気軽にお取り寄せ
創業300年を超える日本料理店「日影茶屋」の、古い石蔵を改装した「菓子舗 日影茶屋」。一見、“ 敷居が高そう ” なイメージがありますが、夏には「日影祭り」を開催し地域に敷地を開放したり、毎週日曜に開かれる葉山の朝市では、れんこん餅を作る工程で出た切り落としを低価格で販売したり、新しいお客さまとの出会いの場づくりにも積極的。

「れんこん餅」には、老舗の伝統や格式を大切にしながらも、時代に合わせ次々と挑戦する老舗の心意気が反映されているのかもしれません。

日本料理 日影茶屋

1661年創業の葉山の日本料理店。時代のニーズに合わせ、旅籠、料理旅館、日本料理屋としなやかにカタチを変えながらも、日本料理の真髄を貫く。時代を超えて愛される名店が、近年オープンしたのが「菓子舗 日影茶屋」。夏限定で販売される「れんこん餅」は、絶品と評価され人気となっています。